2013年2月10日日曜日

誰でも働ける社会に 日本理化学工業 大山氏の講演

2月9日大府市の自立支援協議会と、障がい者雇用事業所連絡協議会合同の研修会がありました。テーマは「働きやすい『会社』と『社会』のつくりかた」。
第1部は当法人の障害者就職トレーニングセンター長の青山さん(大府市自立支援協議会就労支援部会長)から「自立支援協議会での就労支援の取り組み」の発表。
第2部は、日本理科学工業の大山泰弘会長から「知的障がい者に導かれた企業経営から~皆働社会実現への提言~」としてお話しいただきました。
従業員74名中55人の方が障がいのある方が働いているという企業。さらにだストレスチョークではシェア30%のトップ企業。障がい者雇用のきっかけから、多数雇用になった経緯、工夫、障がいのある人たちから学んだことなどをお話しいただきました。
詳しい内容をここでお伝えすると長くなりますので、日本理科学工業のホームページへどうぞ。
http://www.rikagaku.co.jp/handicapped/index.php

私が印象に残ったことを2つ。
1つは、会長は謙虚に学んでいらっしゃるということ。働くとは、幸せとは、人の役に立つとは・・・。障がいのある方の働き方、小学生からのお礼状、法事のときの禅のお坊さん。いろいろな方から、様々なことを学んでいらっしゃる。
2つめには、誰でも働いて、役に立つことにより、幸せを感じられる。
障がいのある方の雇用の基準は4つ。身辺自立している・返事ができる・一生懸命働く意思がある・他の人に迷惑をかけないだそうです。
そして、障がいのない方の基準は、やさしく説明できる・できなければさらにやさしく説明できる・段取り工程を考える・できないときは一人で抱え込むのではなく上司に相談する。
現在ICFでは、障がいのとらえ方を、心身機能ー活動ー参加と環境因子などとの関係で説明されています。日本理科学工業では以前から、障がい特性を何とかするのではなく、作業工程を工夫することで仕事をし役に立つように取り組んできていらっしゃいました。したがって採用条件は障がい特性に着目したものは少なくなっています。さらに質疑応答の中で、重度の障がいのある方の在宅勤務を検討されたり、「他人に迷惑をかける」ということで自宅に帰された人も、本人が「働きたいので他人に迷惑をかけない」と言えば、何度でもチャンスを与えていらっしゃたりしていました。
4条件はありますが、実質働く気持ちがあれば、「誰でも働いて、人の役に立ち、褒められ、必要とされ、愛されることによって、幸せを得ることができるのだ」という信念を感じました。またそのように会社として取り組んでいることが伝わりました。
大府市での研修会でしたが、愛光園の職員も多数参加させていただき、ありがたかったです。
皆が働いて幸せになる社会~皆働社会が実現できるように、愛光園としても努力していきます。

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