2014年10月31日金曜日

お別れのあり方

昨日は経営小委員会がありました。
各事業所長と収支などが話の中心ですが、各事業所でどんなことがあったか月間の報告書も提出されます。今日はその中から。
相生でターミナルケアが2件ありました。

嚥下障害や末期のがんの方。ご本人ご家族が一時帰宅を希望され、職員と帰宅。子ども夫婦、お孫さんがたくさん集まられ、ビールや手料理を召し上がられる和やかな雰囲気の中で、ご家族のご様子を「ウンウン」と頷かれながらご覧になり、穏やかに過ごされました。亡くなられる1週間前のことでした。
最期の時は奥様に手を握ってもらいながら静かにご逝去されたそうです。
お清めでは20歳のお孫さんと杯を酌み交わされました。

もう一方は認知症の方。病状説明をする中でご家族が自然な看取りをご希望になりました。
それまで仲が悪く疎遠になっていた娘さんたちが、一致団結して思い出づくりに取り組まれました。
一時帰宅・親戚へ訪問・お墓参りを希望され、亡くなられる前日に実現。
意識はほとんどない状態でしたが、お仏壇の前で背中を起こすとパッチリ両目を開けられ、娘さんの唱えるお経を聞かれていました。
建て直した家業のお店をご覧になり、なた霧状態の義妹に別れを告げ、夫と息子さんのお墓をお参りされたそうです。
最期に兄弟仲良くと教えられたのでしょう。

報告書にはごく簡単に記載されていますが、その背景にはいろいろなことがあったのでしょう。人生の深淵に触れるとき身の引き締まる思いがいたします。

最期はきちんとお別れをすることが、ご本人にも残されたご家族にもとても重要なことだと思います。そのような支援をされている皆さんに頭が下がります。これからもよろしくお願いいたします。

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